山形県庄内地域発”クリエイティブなWebメディア”sakuraisan.netが山形県のクリエイターへインタビューを行い、各々の思いを聞き出す「Professional Interview」
記念すべきVol.1では鶴岡市を拠点に活動するアパレルブランド「THE BOONIES」のデザイナー、ケンタ氏をゲストに迎える。
THE BOONIESをスタートしたきっかけをはじめ、ブランドを運営していく中での葛藤、そしてブランドのこれからについてを語って頂きました。
これまでの経歴を教えてください
ケンタ:高校卒業後、服飾専門学校に進学しました。
卒業と同時にフリーのスタイリストとして活動し、アーティストの衣装製作やスタイリングを手掛けました。
25歳の時に一旦ファッション業界から離れ、会社員をやってみようと思い渋谷のワインバルで店長業務をさせて頂きました。
そして2020年の11月に地元鶴岡に帰って来ました。
東京から鶴岡に戻ってきて感じたことは?
ケンタ:やっぱり地元いいなぁ。と思いました(笑)飯美味いし。
家族もいるし。実家の犬可愛いし。温泉安いし(笑)
THE BOONIESをスタートしたきっかけと名前の由来を教えてください
ケンタ:地元に帰ってきてなんの仕事しようかと思った時に、自分の得意?出来ること?がファッションだっただけなんです。
でも普通に古着屋とかやるのもつまらないし、こっちに無いようなデザインの服を流行らせたろ。と思って立ち上げたのがTHE BOONIESです。
THE BOONIESってアメリカのスラングで「クソ田舎」みたいな地方を馬鹿にしたような言葉なんですよ。
ただそんなクソ田舎でも、おしゃれな奴らいっぱいいるんだぜ。
つーかTHE BOONIESがおしゃれな若い奴らいっぱい庄内で作ったろ。
見とけよ都会。みたいな反骨精神で名付けました。
ブランドを初めて変わったことは?
ケンタ:変わったこと・・・。
タバコの本数増えました。
考える時間増えたからかな・・・。
今では店舗に出展する形にまで成長したTHE BOONIESはどのように広がっていったのですか?
ケンタ:よく飲み行ってた飲み屋の男の子が、すごくオシャレで。そいつがめちゃくちゃ若い20代前半の子達のカリスマみたいな感じだったんですよ。
そんで仲良くなって、そいつがめちゃくちゃうちの服着てくれるし、当時アパートの一室でお店やってた時にすごくお客さん連れてきてくれて。
そこからTHE BOONIESのコアなファンができていったみたいな感じです。
あとは東京いた時。飲食やめて地元帰ろって思った時に、何か自分でやる時困らないように今の個人のインスタのアカウント作りました。
そこから地道にフォロワーとか集めたり、SNS上で仲良くなった人達と色んな話して、ブランド認知してもらっていった感じです。
THE BOONIESを運営していく中で最も大切にしていること、楽しい事は?
ケンタ:とりあえず袖通してもらうことですかね。試着はタダだし。地方の方からしたら、うちの服って斬新だったりスタイリングが難しいとかあると思うんです。でも試着したお客様が99.9999%言うんです。「意外に自分これ似合うかも」って。
俺からしたらそれってお客様が新しい自分に、出会えてる瞬間だと思ってて。うちの服ってお客様の殻を破るパワーがあるんです。
なんかコンプレックスがあったり、自己肯定感が低かったり、1歩踏み出すまでも行かなくても、足を上げるぐらいの勇気を与える服づくり、接客を心がけてます。
楽しいことは、自分の服屋って場所でお客さん同士が仲良くなって、だべってる時かな〜。
THE BOONIESを運営していく中で難しいと感じる事はどんな事ですか?
ケンタ:ファッションに対する熱量は都内と地方でやっぱり同じ20代、30代でも全然違う。
そこのお客様のファッションの熱量を上げていくことがTHE BOONIESの役割かな。と思ってます。
難しいな〜とは思ってますけど、0から1を創る感覚は凄く楽しいです!
デザイナーだからこそ伝えたいTHE BOONIESの魅力は?
ケンタ:うちの商品の9割が1点もの。つまり誰とも被らない。その人だけの服になるわけです。
それが個性としても輝くし、なんか世界に1着の自分だけの服って良い意味で背筋伸びません?自信がつくというか。
上の質問でも喋りましたけど、THE BOONIESってファッションを通して、自信だったり、過去の自分を超えるパワーがあるんですよ。
それが一番の魅力ですかね。
少しづつ運営もチーム化している中で1人で運営していた頃と変わったなと思うことはありますか?
ケンタ:今、販売3人、製作で2人のアシスタントがいます。商品製作のスピードが違うのは勿論なんですけど。
自分以外は20代前半の若い子達です。服飾学校でたわけでもないし、全員が未経験。それでも俺の無茶難題をこなしてくれてます。
自分の友達呼んでくれたりして、THE BOONIESの名前を広げてくれてる。これ俺1人じゃ限界感じてたんで凄くありがたいですよね。
一番嬉しいのは、そんな若い子達が周りから、尊敬され始めてるところ。「これ作ったの?」とか「そんな才能あったの?」とかよく耳に入ってきてます。
今後も地方の若い子を巻き込んで、その子たちの持ってる才能を開花させていけるチーム作りをしていく予定です。
THE BOONIESの今後の展開は?
ケンタ:まずは、今いるスタッフがTHE BOONIES1本で食って行けるよう、アパレルビジネスとしてしっかり土台を作ること。
あとはクリエイティブな挑戦として、THE BOONIESとどこかでコラボレーションなどして地方のクリエイティブも都内に劣ってないぜ。と庄内から全国へ発信していくことですかね。
THE BOONIESを手に取って下さるお客様へメッセージをお願いします
ケンタ:いつもTHE BOONIESご愛顧いただきありがとうございます。
ただいま、イオンモール三川店2Fにてポップアップショップを行っております。
僕はあくまで脇役です。THE BOONIESの服を着て日常を過ごすお客様こそ主役!!
そんな主役の皆様が輝く服づくり、お店作りを今後も続けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
【店舗情報】
THE BOONIES イオンモール三川店
〒997-1316
山形県東田川郡三川町猪子和田庫128-1
2階催事スペース(HANAGOROMO横)
【SNS/Web Site】
Instagram:THE BOONIES
Official Web Site:https://theboonies.base.ec/